飲食店店長の皆さん、アルバイトに対してこんなお悩みありませんか?「言われたことしかやらないから、いつまで経っても任せきれない。だから、自分の仕事が進まない。」「急な欠勤や連絡の遅れが多くて、欠員の補充に奔走させられる」「新しいアルバイトを探すのも一苦労。採用できたと思ってもすぐ辞めちゃうことも多くて、採用のコストも、教える手間も全部無駄になる。」そんなお悩みを解決する鍵「アルバイトの定着」のために、店長が取り組むべきマネジメントについてお伝えします。本記事は、人体 × 組織マネジメントの研修・飲食店人材育成コンサル事業を手掛けるごとう まりえが執筆しています。現場で実際に役立つヒントをわかりやすく解説していきます。イキイキと働くアルバイトがもたらす「ポジティブサイクル」採用したアルバイトが、辞めずに長期間働いてくれることでのメリットは多々あります。採用コストの削減教育の手間の削減作業スピードが上がる、安定する他の作業も覚え、イレギュラーに対応しやすくなるシフトが作りやすくなるしかし一方で、マンネリ化し、お客様への感謝の気持ちが薄れてしまう、油断して大きなミスを引き起こす、などのデメリットもあります。また、気が大きくなって新人アルバイトへの態度が悪くなる場合もあり、「誰でも、ただ長く働いてくれれば良い」というわけではないのです。定着してほしい人材とはでは、定着してほしい人材とは、どのような人材なのでしょうか?それは、「イキイキと働く人財」です。お客様の満足する姿に喜びを感じる、誇りをもって商品を製造している、お店や一緒に働く従業員をリスペクトしている、など、仕事を楽しんでいる人。そんな人が働いてくれると、上記のメリットに加え、お店に活気が出て、ファンになるお客様が増えるというメリットが期待できます。ファンになったお客様は、繰り返し来店する、知人やSNSに紹介するなどの行動をとり、特別なマーケティングをしなくても集客できるようになります。その結果、売上が増え、アルバイトの収入も増え、さらにやりがいを感じてイキイキと働ける「ポジティブなサイクル」が回り始めます。そのサイクルをつくるには、店長のマネジメントが必要不可欠です。そこで今回は、アルバイトがイキイキと働くお店にするために、店長が身につけるべき5つのマネジメント術をお伝えします!離職を防ぎ、「イキイキ働くアルバイト」に変えるための5つのマネジメント術1.笑顔で、しっかり挨拶「挨拶なんて、普通にできている」と思うかもしれませんが、どんなに忙しいときでも身体を向けて、しっかり顔を見て、笑顔でできているか?と聞かれると、いかがでしょうか。挨拶は人間関係の基本です。できていないと不信感や不快感を与えてしまいますが、毎日何回もしていると、その大切さを忘れてしまうことがあります。相手にとって気持ちの良い挨拶ができているか、今一度確認してみましょう。2.それぞれの「得意」を活かす役割分担と「見える」目標次に、役割分担です。役割分担を明確にすると、オペレーションが安定して、余計なストレスを感じにくくなります。また、自分の得意なことを活かせることは「楽しい」「頼られている」「もっと上手になりたい」などポジティブな感情に繋がります。そのうえで、見える目標を立てましょう。見える目標とは、「この作業を〇分で完了させる」「〇人のお客様の笑顔を引き出す」など、第三者がみても達成できたかどうか判断できる目標のことです。マンネリの防止や、成果を得る満足感、上達する体験を強化できます。3.「できた!」を増やす成長サポート目標の達成には、成長することが必要です。そのサポートをすることは、店長の大事な役目。そして、信頼関係を築くチャンスでもあります。しかし、シフトの作成や食材管理など様々なタスクに追われ、教える時間がなかなか取れない店長も多いと思います。そこでお勧めなのが、ワンポイントのOJT。人間は、ただ説明を聞くよりも、身体を動かした方が早く覚えます。長々と説明するよりも、アルバイトの作業を観察し、ここを変えればもっと成果が出る!というポイントを具体的に教えます。短時間で大きな成果につながることも多く、成長を実感できるでしょう。4.「ありがとう」「頑張ったね!」と承認・称賛を伝える何かを達成したときに「褒める」という手段もあるのですが、どうしても上下関係ができてしまいます。それよりも、「ありがとう」という承認や、「頑張ったね、すごい!」など、称賛でのフィードバックが有効です。また、承認や賞賛は、「結果に対して」だけでなく、「行動に対して」できるので、目標を達成できなかったとしても伝えやすいというメリットもあります。「言ったことに挑戦してくれてありがとう」「前向きな姿勢が素晴らしかった」など、本人にしっかり伝えましょう。5.みんなでつくる「楽しい!」チームワーク人間は社会性のある生き物なので、仲間の存在はとても大切です。仲間とは、同じ目的・目標に向かって一緒に取り組む人のこと。なんとなく一緒にやっていた、ではなく、一緒にお客様に喜んでもらえる場をつくった、忙しさを乗り切った、売り上げの記録を更新した、など、チームとしての体験を通して、仲間と感じられるものなのです。一人では苦しいことでも、仲間と一緒なら頑張れることもあるのです。そういった体験が「楽しい!」という感情を生み、ますます「イキイキ働く」環境になっていきます。まとめマネジメント、と聞くと、とても難しい技術のように感じられるかもしれませんが、じつは簡単に始められることも多いのです。人材育成は、未来への投資。イキイキ働く人財は、あなたのお店に大きな価値を生み出します。一緒に働く仲間を信じて、ぜひ取り組んでみてください。そして、店長自身も仕事を楽しめるようになると、ますますポジティブサイクルが加速するはずです。お客様にも従業員にも、笑顔あふれるステキなお店になることを応援しています。